米国政府が詐欺でオラクルを提訴

米司法省は29日(現地時間)、一般調達局(GSA)との契約における詐欺行為で米Oracle社を提訴したと発表した。Oracleが1998年から2006年にわたり、数億ドル規模のソフトウエア契約において過大な請求をし、政府を欺いたと主張している。
司法省によると、GSAはOracleが開示した商用販売の慣習に関する情報に基づいて、政府機関向けソフトウエア調達の値引き交渉を行った。契約では、商用販売の割引きが改善された場合、政府機関向けの割引きも同様に改善するとの要件が盛り込まれていた。ところが、Oracleが商用販売の慣習について、故意に正確な情報を伝えなかったため、政府機関は商用顧客より不利な条件でソフトウエアを購入することになった。
この訴訟は、Oracleの従業員である、ポール・フラセラ氏による内部告発が発端となっている。フラセラ氏は、1997年にサービス担当上級ディレクタとしてOracleに採用されたが、現在はOracleに在職していない。Oracleの広報担当者は、この訴訟について何もコメントしていない。(ウォール・ストリート・ジャーナル)